ハードボイルドな人物は、一人で立っていることが多い。だから「孤独こそ美学だ」と思われやすい。だが、一人でいること自体には大した意味はない。人付き合いが苦手なだけかもしれないし、理解されない自分に酔っているだけかもしれない。
孤独に見える本当の理由は、判断を他人に預けないからだと思う。拍手がなくても選ぶ。仲間が反対しても、自分の線を考える。誤解された時も、何もかも説明して相手をねじ伏せるより、必要なことだけ話して、残る誤解は引き受けることがある。
もちろん、助けを拒む必要はない。仲間を持ってもいいし、頼ってもいい。むしろ仁義や優しさは、他人との関係の中でしか現れない。孤独は目的じゃなく、自分で判断する人間に時々ついてくる副作用だ。
群れから離れるより難しいのは、群れの中にいても卑怯に流されないことだ。そこには、ちょっとした覚悟がいる。
一人で立て。だが、独りよがりにはなるな。